重要通達集
合格超特急


 社会保険労務士試験において、特に重要と思える通達を列記します。あくまで最低限のものですので、受験者の皆さんは可能な限り数多くの通達をおぼえてください。
 なお、厚生労働省のホームページで通知検索ができます。


 労働基準法  労災保険法  健康保険法


 労  働  基  準  法

第17条 前借金相殺の禁止関連
 労働者が使用者から人的信用に基づいて受ける金融弁済期の繰り上げ等で明らかに身分的拘束を伴わないものは、労働することを条件とする債権には含まれない。(22.9.13発基17、33.2.13基発90)。
 前借金でも貸付の原因、期間、金利の有無等を綜合的に判断して労働することが条件となっていないことが明白な場合には、本条の規定は適用されない。(23.10.23基収3633、23.10.15基発1510、63.3.14基発150)。

第19条 解雇制限関連
 労働契約期間満了により労働契約が終了する場合、事業の完了により労働契約が終了することが明らかな場合、定年で形式的にも実質的にも労働関係が自動的に終了する場合等は「解雇」でないから本条の適用を受けない(23.1.16基発56、24.12.6基収3908、63.3.14基発150)
 業務上負傷し又は疾病にかかり療養していた労働者が完全に治癒したのではないが、労働し得る程度に回復したので出勤し、元の職場で平常どおり労働していたところ、使用者が就業後三〇日を経過してこの労働者を二〇条に定める解雇予告手当を支給して即時解雇した場合は本条に抵触しない(24.4.12基収1134)。
 解雇予告期間中の業務上負傷等の場合には、その予告の効力はその休業期間中停止される(26.6.25基収2609)。
 「事業の継続が不可能となった場合」とは事業の全部又は大部分の継続が不可能となった場合をいう。一般に事業経営上の見通しの齟齬の如き事業主の危険負担に属すべき事由は「やむを得ない事由」に該当しない(63.3.14基発150)。

第20条 解雇予告関連
 事業場が赤字のため閉鎖して労働者を使用者の責任において他の事業場へ斡旋就職せしめた場合においても、当該労働者が任意に退職を申し出ない限り本条の適用がある。(23.5.4基発769)。
 定年の定めがあっても、現実に継続雇用されている者が少なからずある場合においては、定年年齢到達者の労働契約は自動的に終了するものとは認められないから本条の予告を要する(22.7.29基収2649)
 形式的には雇用期間を定めた契約が反復更新されても、実質においては期間の定めのない労働関係と認められる場合は本条の解雇の予告を要する(27.2.2基収503)。
 「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」とは、天災事変に順ずる程度の不可抗力に基づき且つ突発的であり、経営者として社会通念上採るべき必要な措置をもってしても通常如何ともなしがたいような事由のために、事業の全部又は大部分の継続が不可能になった場合をいう(63.3.14基発150)。

第32条 労働時間関連
 出勤を命ぜられ、一定の場所に拘束されている以上いわゆる手待時間も労働時間である(33.10.11基収6286)。
 労働者が使用者の実施する時間外の教育に参加することについて、就業規則上の制裁等の不利益取扱いによる出席の強制がなく自由参加のものであれば時間外労働にはならない(26.1.20基収2875)。

第32条の3関連
 フレックスタイム制を採用する場合には、就業規則その他これに準ずるものにより、始業及び終業の時刻を労働者の決定にゆだねる旨を定める必要があるものであること。その場合、始業及び終業の時刻の両方を労働者の決定にゆだねる必要があり、始業時刻又は終業時刻の一方についてのみ労働者の決定にゆだねるのでは足りないものである(63.1.1基発1)。

第35条 休日関連
 休日を特定することは法の趣旨に沿うものである(23.5.5基発682、63.3.14基発150)が、特定された休日を振り変えるためには、就業規則において振り替えることができる旨の規定を設け、休日を振り変える前にあらかじめ振り替えるべき日を特定しておかなければならない(23.4.19基収1397、63.3.14基発150)。

第37条 時間外、休日及び深夜の割増賃金関連
 33条の許可を受けず又は36条の協定なしに時間外又は休日労働をさせた場合でも、割増賃金支払の義務はある(63.3.14基発150)。
 割増賃金の対象となる休日は法第35条の休日のみである。ただし、法第35条の休日以外の休日の労働により週法定労働時間を超える場合には、当然割増賃金の支払を要する(2211.27基発401、63.3.14基発150)。

第39条 年次有給休暇
 年次有給休暇の権利は、労基法第39条1項および2項の要件の充足により、法律上当然に労働者に生ずるものである。
 その具体的行使である休暇の時季指定の効果は、使用者の適法な時季変更権の行使を解除条件として発生するのであって、年次有給休暇の要件として、労働者による休暇の請求や、これに対する使用者の承認の観念を容れる余地はない。以下省略 《最高二小48.3.2》

第41条 適用の除外
 「監督又は管理の地位に在る者」とは、一般的には部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場に在る者の意であるが、名称にとらわれず実体的に判断される(22.9.13発基17・63.3.14基発150)。



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 労働者災害補償保険法

第1条関係 業務上・外等の認定
 通勤途上の事故
 事業主の提供する専用の通勤バス等の利用に起因する事故は業務上(25.5.9基収32)。
 突発事故のため、使用者の特命により、休日出勤、休暇取消の業務命令に基づく出勤途上の事故は出張途上の事故に準じて業務上(24.1.19基収3375)。
 作業時間前後の事故
 作業時間中の労働者の飲水のごとき生理的欲求行為による作業中断中及び作業中の手待時間中における災害は業務上(26.9.6基災収2453、25.11.20基収2970)。
 休憩中の事故
 休憩時間中は自由行動を許されているが、事業場施設の欠陥等に起因する場合は業務上(23.3.25基収1205、30.5.12基発298、33.2.12基収574)。
 出張途上の事故
 自宅より出張におもむき、直接自宅に帰る慣行があるときは自宅を出てから帰るまでを出張と解し、私的行為中の事故を除き、業務上(24.12.15基収3001、34.7.15基収2980)。
 第三者の行為による事故
 職務上業務に従事する労働者の指揮監督又は指導の地位にある者が、就労場所において、指揮監督したことに起因する労働者の暴力により危害を加えられたときは業務上(23.9.28基災発167)。

第7条関係 通勤の範囲
 就業に関しの意義
「就業に関し」とは、往復行為が業務に就くため又は業務を終えたことにより行われるものであることを必要とする趣旨を示すものである。つまり、通勤と認められるには、往復行為が業務と密接な関連をもって行われることを要することを示すものである。以下略  (48.11.22基発644)
業務終了後、事業場施設内で労働組合の用務を1時間25分行った後の退勤----本件については、労働組合用務に要した時間は、就業との関連性を失わせると認められるほど長時間とはいえない(49.7.15基収2110)。
業務終了後、事業場施設内でサークル活動を2時間50分行った後の退勤----本件において、サークル活動に要した時間は、就業との関連性を失わせると認められるほどの長時間といえる(49.9.26基収2023)。
 住居の意義
「住居」とは、労働者が居住して日常生活の用に供している家屋等の場所で本人の就業のための拠点となるところをさすものである。以下略  (48.11.22基発644)。
アパートの階段----アパートの場合、部屋の外戸が住居と通勤経路の境界であるので、当該アパートの階段は通勤経路と認められる(49.4.9基収314)。
一戸建ての屋敷構えの住居の玄関先----一戸建ての屋敷構えの住居の玄関先は、住居内であって住居と就業の場所との間とはいえない(49.7.15基収2110)。
 就業の場所の意義
「就業の場所」とは、業務を開始し、終了する場所をいう(48.11.22基発644)。
事業場内施設の階段----事業場内施設の階段は、事業主の支配管理下にあり、住居と就業の場所との間の往復とはいえない(49.4.9基収314)。
 合理的な経路及び方法の意義
「合理的な経路及び方法の意義」とは、当該住居と就業の場所との間を往復する場合に、一般に労働者が用いると認められる経路及び手段等をいうものである。以下略  (48.11.22基発644)
 日常生活上必要な行為であって労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のものの意義
「逸脱」とは、通勤の途中において就業又は通勤とは関係のない目的で合理的な経路をそれることをいい、「中断」とは、通勤の経路上において通勤とは関係のない行為を行うことをいう。以下略  (48.11.22基発644)



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 健康保険法

第1条関係 目的
 夫婦が共同して扶養している場合における被扶養者の認定に当たっては、下記要領を参考として、家計の実態、社会通念等を総合的に勘案して行うものとする。
@ 被扶養者とすべき者の員数にかかわらず、年間収入(当該被扶養者届が提出された日の属する年の前年分の年間収入とする。以下同じ。)の多い方の被扶養者とすることを原則とすること。
A 夫婦双方の年間収入が同程度である場合は、被扶養者の地位の安定を図るため、届出により、主として生計を維持する者の被扶養者とすること。
B 共済組合の組合員に対しては、その者が主たる扶養者である場合に扶養手当等の支給が行われることとされているので、夫婦の双方又はいずれか一方が共済組合の組合員であって、その者に当該被扶養者に関し、扶養手当又はこれに相当する手当の支給が行われている場合には、その支給を受けている者の被扶養者として差し支えないこと(60.6.13保険発66庁保険発22)。

第2条関係 報酬
 無料貸与又は給与せられる被服であって所謂勤務服である制服又は作業服の如きものは、事業主から受ける労務の対償でないと認めるのが妥当である(11.6.15保発346)。
 被保険者の通常の生計に充てられる性質のもの例えば、飢餓突破賃金等は「臨時ニ受クルモノ」ではない(23.7.12保発1)。
 年2回の決算期毎に支給される賞与が分割して3月以内毎に支払われる場合、その支給の実体に基づき報酬として加算する(27.1.30保文発598)。
 退職金に相当する性質のものは労務の対償として受ける報酬ではない(26.1.17保文発4995)。
 「三月ヲ超ユル期間毎ニ受クルモノ」とは算定の事由が三カ月を超える期間毎に発生し、かつ通常は現実的に三カ月を期間毎に支払われるものをいい、報奨金につき仮払が行われた場合相当回数に渉って繰り返し行われるときは、「名目は三カ月を超える期間毎の賞与であっても、実体は三カ月以内」の成績を基礎とする能率給と認め報酬に含めるのが妥当(27.2.21保文発1006)。
 決算手当と賞与は名称は異なっても同一性質を有するものと認められれば報酬に入る(23.9.29保文発469)。

第3条関係 標準報酬
 被保険者が労務に服することができないため、現実に支払いを受ける報酬に変更があった場合には、通常の就業状態の報酬の増減と異なるので、標準報酬の変更は行わない(17.3.13保社69)。

第4条関係 時効
 保険料等の徴収権又は還付請求権の消滅時効の起算日                                 
1.徴収権の消滅時効の起算日
 イ 保険料はその納期限の翌日
 ロ 保険料以外の徴収金は、これを徴収すべき原因となった事実の終わった日の翌日
2.還付請求権の消滅時効の起算日
 イ 保険料の過納または誤納となったものは、その保険料を納付した日の翌日
 ロ 保険料以外の徴収金は、納付した日の翌日(3.7.6保発514)。
 分娩費若しくは埋葬料の消滅時効起算日は、事故発生の日の翌日(3.4.16保理4147)。

第13条関係 強制被保険者
 被保険者がその使用せらるる事業所の労働組合の専従役職員となりその職務に従事するときは、従前の事業主との関係では、被保険者資格を喪失し、労働組合に使用される者としてのみ被保険者となる(24.7.7職発921)。
 法人の理事、監事、取締役、代表社員、無限責任社員等の所謂代表者又は業務執行者で法人から労務の対償として報酬を受けている者は、法人に使用せらるる者として被保険者の資格を取得す(24.7.28保発74)。


厚生労働省の法令等データベースシステムで詳細な通知が閲覧できます。



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