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第33回(平成13年)試験問題から   【択一式問題】

労働者災害補償保険法
 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。)


〔問〕  通勤災害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 通勤とは、労働者が就業に関し、住居と就業の場所との間を合理的な経路及び方法により往復すること(業務の性質を有するものを除く。)をいう。
 通勤災害とは、通勤に通常伴う危険が具体化して生じた負傷、疾病、障害又は死亡をいう。
 通勤による疾病は、厚生労働省令で定めるものに限られる。
 通勤による疾病は、通勤による負傷に起因することの明らかな疾病に限られる。
 通勤の途中、理美容のため理髪店又は美容院に立ち寄る行為は、特段の事情が認められる場合を除き、日常生活上必要な行為とみることができ、その後合理的な経路に復した後は通勤と認められる。
解答
 D


〔問〕  労働者が業務上の傷病による療養のため所定労働時間のうちその一部分についてのみ労働する日に係る休業補償給付の額に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、この問において給付基礎日額とは、労働者災害補償保険法(以下「労災保険法」という。)第8条の2第2項第2号に定める最高限度額を給付基礎日額とする場合にあっては、同号の規定の適用がないものとした場合における給付基礎日額をいうものとする
 給付基礎日額から実際に労働した部分についての賃金額を控除して得た額(当該控除して得た額が最高限度額を超える場合にあっては、最高限度額に相当する額)の100分の60に相当する額である。
 給付基礎日額の100分の60に相当する額から実際に労働した部分についての賃金額を控除して得た額(当該控除して得た額が最高限度額を超える場合にあっては、最高限度額に相当する額)である。
 当該労働日に所定労働時間労働した場合に受けるべき賃金額から実際に労働した部分についての賃金額を控除して得た額(当該控除して得た額が最高限度額を超える場合にあっては、最高限度額に相当する額)の100分の60に相当する額である。
 当該労働日に所定労働時間労働した場合に受けるべき賃金額(その額が給付基礎日額を超える場合にあっては、給付基礎日額)から実際に労働した部分についての賃金額を控除して得た額(当該控除して得た額が最高限度額を超える場合にあっては、最高限度額に相当する額)の100分の60に相当する額である。
 当該労働日に所定労働時間労働した場合に受けるべき賃金額又は給付基礎日額のいずれか高い額から実際に労働した部分についての賃金額を控除して得た額(当該控除して得た額が最高限度額を超える場合にあっては、最高限度額に相当する額)の100分の60に相当する額である。
解答
 A


〔問〕  業務災害の保険給付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 傷病補償年金は、傷病が療養開始後1年6か月を経過しても治らず、かつ、障害の状態が所定の傷病等級に該当する場合に、所轄労働基準監督署長の職権によって支給決定されるのが原則であるが、被災労働者が引き続き休業補償給付の受給を望む旨を事前に申し出たときは、休業補償給付から傷病補償年金への切替えは行われない。
 傷病補償年金は、傷病が療養開始後1年6か月を経過しても治らず、かつ、障害の状態が所定の傷病等級に該当する場合に被災労働者の請求に基づき支給されるのが原則であるが、療養開始後3年を経過しても傷病が治らず、かつ、障害の状態が所定の傷病等級に該当する場合には、所轄労働基準監督署長の職権によって休業補償給付から傷病補償年金へ切り替えられる。
 傷病補償年金の受給者にあっては、その傷病が治っていないため、その障害の状態は固定していないことから、所轄労働基準監督署長は、6か月ごとに障害の程度を認定し、傷病等級に変更が生じたときは、次の支給月以降に支給すべき傷病補償年金の変更を決定する。
 業務上の傷病が治り、障害等級第8級以下の障害が残って障害補償一時金を受給した者について、傷病が再発し、治ったが、同一の部位の障害の程度が障害等級第7級以上に該当することとなった場合には、障害補償年金が支給されることとなるが、その額は、原則として、既に受給した障害補償一時金の額の25分の1の額を差し引いた額による。
 業務上の傷病が治り、障害等級第8級以下の障害が残って障害補償一時金を受給した者について、傷病が再発し、治ったが、同一の部位の障害の程度が障害等級第7級以上に該当することとなった場合には、障害補償年金が支給されることとなるが、その額は、既に受給した障害補償一時金の額に達するまでの間は、全部又は一部(いずれか受給者の選択による。)の支給が停止される。
解答
 D


〔問〕  遺族補償給付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 遺族補償給付を受けることができる遺族は、労働者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。以下この問において同じ。)、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹(妻以外の者にあっては、一定の要件に該当する者に限る。)であって、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものに限られる。
 遺族補償年金を受ける権利を有する者の所在が6か月以上明らかでない場合には、当該遺族補償年金を受けることができる遺族であれば、その順位にかかわらず、当該遺族のいずれかの申請により、その所在が明らかでない間、その支給が停止される。
 遺族補償年金を受けることができる遺族の要件としての「労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していた」ことが認められるためには、単に労働者と生計を一にしていただけでは足りず、労働者の収入によって日常の消費生活の大部分を営んでいたことが必要である。
 遺族補償一時金を受けるべき遺族の順位は、次の@、A、Bの順序により、A及びBに掲げる者のうちにあっては、それぞれA及びBに掲げる順序による。
    @ 配偶者
    A 労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していた子、父母、孫及び祖父母
    B Aに該当しない子、父母、孫及び祖父母並びに兄弟姉妹
 遺族補償給付を受けることができる配偶者には「婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者」も含まれるが、これは、あくまで婚姻の届出が法律上可能な状態にあった者に限られるのであって、いわゆる重婚的内縁関係にあった者は含まれない。
解答
 D


〔問〕  労災保険法第12条の2の2第1項は、「労働者が、故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、政府は、保険給付を行わない。」と定めている。この規定にいう「故意」の解釈として、次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 「故意」とは、自己の行為により一定の結果が生ずることを認識し、かつ、その結果の発生を認容していることをいう。したがって、例えば、重油を船から送油パイプを通じてタンクローリー車に送り込む陸揚げ作業中、同僚労働者がタンクの重油内に転落したのを見て、直ちに救出するためタンク内に降りようとしたところ、足を滑らしてタンクの重油内に転落し、死亡したという場合には、たしかに業務と密接な関連があるとはいえ、そうした危険の発生について認識があり、かつ、それを認容したうえでの救出行為によるものとみることができるので、その死亡は、「故意」によるものといわざるを得ない。
 無免許運転が危険であることを知りながら資格を詐称して貨物自動車を運転し、急スピードのまま急カーブを切ろうとして転覆し、負傷したのは、労災保険法第12条の2の2第2項に規定する「故意の犯罪行為又は重大な過失」による負傷ではあるが、「故意」による負傷には該当しない。
 労働者が遺書を残して自殺したという場合、遺書があるからといって正常な認識、行為能力が著しく阻害されていなかった、すなわち「故意」による死亡と判断することは必ずしも妥当ではない。
 ある設計技師が地上建造物についての設計関連業務に従事していたところ、工事の施工に難渋する状態が続き、当人は、その精神的負担から、うつ状態に陥り自殺を図って重傷を負ったと認められる場合、これを「故意」による負傷とはいえない。
 業務上の心理的負荷に起因する精神障害によって正常な認識、行為選択の能力が著しく阻害され、あるいは自殺を思い止まる精神的な抑制力が著しく阻害されている状態において自殺が行われたと認められる場合には「故意」による死亡には該当しない。
解答
 A


〔問〕  保険給付を受ける権利の時効に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 休業補償給付を受ける権利は、2年を経過したときは、時効によって消滅する。
 障害補償一時金及び遺族補償一時金を受ける権利は、2年を経過したときは、時効によって消滅する。
 障害補償年金及び遺族補償年金を受ける権利は、5年を経過したときは、時効によって消滅する。
 介護補償給付を受ける権利は、2年を経過したときは、時効によって消滅する。
 保険給付に関する決定に不服のある者が労働者災害補償保険審査官に対して行う審査請求及び労働者災害補償保険審査官の決定に不服のある者が労働保険審査会に対して行う再審査請求は、保険給付を受ける権利の時効の中断に関しては、裁判上の請求とみなされる。
解答
 B


〔問〕  特別支給金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 特別支給金の支給は、労働福祉事業として行われるが、実質的に保険給付の一環として行われるものであるので、保険給付に関する労災保険法の規定は、原則として準用される。
 特別支給金の支給は、労働福祉事業として行われるものであり、その支給事由、支給内容、支給手続等は、労働者災害補償保険特別支給金支給規則の定めるところによる。
 特別支給金の支給は、労働福祉事業として行われるものであるが、保険給付に附帯するものであるので、被災労働者等が保険給付を請求すれば、特別支給金の支給の申請を行わなくても、保険給付の支給決定とあわせて当然に特別支給金の支給決定も行われる。
 特別支給金に関する決定に不服がある者は、労働者災害補償保険審査官に審査請求をし、その決定に不服がある者は、労働保険審査会に再審査請求をすることができる。
 特別支給金の支給は、労働福祉事業として行われるものであり、その実施に当たるのは、労働福祉事業団である。
解答
 B


〔問〕  労働保険の適用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 事業主が同一人である二以上の継続事業については、一の都道府県内において行われるものに限り、当該事業主が当該二以上の事業について成立している保険関係の全部又は一部を一の保険関係とすることにつき厚生労働大臣の認可を受けることができ、この場合には労働保険の保険料の徴収等に関する法律(以下「徴収法」という。)の適用については、当該認可に係る二以上の事業に使用される労働者は、これらの事業のうち厚生労働大臣が指定するいずれか一の事業に使用される労働者とみなされ、また、当該一の事業以外の事業に係る保険関係は、消滅する。
 事業主が同一人である二以上の有期事業について、それぞれの事業の規模が厚生労働省令で定める規模以下であり、それぞれの事業が他のいずれかの事業の全部又は一部と同時に行われ、かつ、厚生労働省令で定める要件に該当する場合には、徴収法の適用については、それらの事業の全部が一の事業とみなされる。
 船舶製造の事業が数次の請負によって行われる場合には、徴収法の適用については、それらの事業は一の事業とみなされ、元請負人のみが当該事業の事業主とされる。
 数次の請負によって行われる建設の事業については、徴収法の適用上それらの事業は一の事業とみなされ、元請負人のみが当該事業の事業主とされるのが原則であるが、下請負人の申請により、その請負に係る事業を一の事業とみなして下請負人のみを当該事業の事業主とすることについて厚生労働大臣の認可を受けたときは、元請負人の諾否にかかわらず、当該下請負人の請負に係る事業については、当該下請負人のみが事業主とされる。
 有期事業の一括がなされる場合には、事業主は、あらかじめそれぞれの事業の開始の日の10日前までに、一括有期事業開始届を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
解答
 B


〔問〕  労働保険料の算定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 一般保険料の算定の基礎となる賃金総額とは、事業主がその事業に使用するすべての労働者に支払う賃金の総額をいうが、通貨以外のもので支払われる賃金及び臨時に支払われる賃金であって、厚生労働省令で定める範囲外のものは除かれる。
 請負による建設の事業であって賃金総額を正確に算定することが困難なものについては、その事業の種類に従い、請負金額(一定の場合には、所定の計算方法による。)に所定の労務費率を乗じて得た額を賃金総額とする。
 立木の伐採の事業であって賃金総額を正確に算定することが困難なものについては、所轄都道府県労働局長が定める素材1立方メートルを生産するために必要な労務費の額に、生産するすべての素材の材積を乗じて得た額を賃金総額とする。
 林業の事業(立木の伐採の事業を除く。)又は水産動植物の採捕若しくは養殖の事業であって賃金総額を正確に算定することが困難なものについては、当該事業の労働者につき労働基準法の規定に基づき厚生労働大臣が定める平均賃金に相当する額に、各労働者の使用期間の総日数を乗じて得た額の合算額を賃金総額とする。
 賃金総額に千円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てた額が一般保険料の額の算定の基礎となる。
解答
 A


〔問10〕  労働保険料の額に係る不服申立てに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、労働保険料の額に関する政府の処分とは、事業主が申告書を提出しなかった場合等において政府が行う概算保険料額の認定決定及び確定保険料額の認定決定の処分をいう。
 労働保険料の額に関する政府の処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する労働保険審査会の裁決を経れば、提起することができる。
 労働保険料の額に関する政府の処分の取消しの訴えは、当該処分についての異議申立てに対する処分庁の決定を経れば、提起することができる。
 労働保険料の額に関する政府の処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する所轄都道府県労働保険審査官の決定を経た後でなければ、提起することができない。
 労働保険料の額に関する政府の処分の取消しの訴えは、当該処分についての異議申立てに対する厚生労働大臣の決定を経た後でなければ、提起することができない。
 労働保険料の額に関する政府の処分の取消しの訴えは、当該処分についての異議申立てに対する処分庁の決定及び当該決定についての審査請求に対する厚生労働大臣の裁決を経た後でなければ、提起することができない。
解答
 


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