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第34回(平成14年)試験問題から   【択一式問題】

労働者災害補償保険法
 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。)


〔問〕  保険給付の事由等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、以下において「労災保険法」とは「労働者災害補償保険法」のことであり、「労災保険」とは「労働者災害補償保険」のことである。
 労災保険法による保険給付としては、業務災害又は通勤災害が発生した場合の保険給付のほか、業務上の事由によると通勤によるとを問わず、災害の発生を予防するための保険給付も行われる。
 特別加入者に関しては、二次健康診断等給付は、行われない。
 通勤が同時に業務の性質を有する場合においても、住居と就業の場所との間を合理的な経路及び方法により往復するものである限り、その往復行為による災害は、通勤災害として扱われる。
 業務に起因することが明らかな疾病であっても、労働基準法施行規則別表第1の2において具体的に疾病の原因及び種類が列挙されている疾病のいずれかに該当しないものは、保険給付の対象とはならない。
 労災保険のすべての保険給付は、その事由が生じた場合に、給付を受けるべき労働者、特別加入者若しくはこれらの者の遺族又は葬祭を行う者からの請求に基づいて行われる。
解答 B
 


〔問〕  保険給付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 療養の給付の範囲は、@診察、A薬剤又は治療材料の支給、B処置、手術その他の治療、C居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護、D病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護、E移送であり、具体的に必要とされるものの範囲は、当該傷病に係るこれらの病院若しくは診療所又は薬局若しくは訪問看護事業者の判断に委ねられる。
 療養補償給付は、療養の給付を原則としており、この療養の給付は、労働福祉事業として設置された病院若しくは診療所又は都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所、薬局若しくは訪問看護事業者において行うほか、都道府県労働局長の指定がなくても、厚生労働大臣が健康保険法に基づき指定する病院若しくは診療所又は薬局若しくは訪問者護事業者であれば行うことができる。
 労災保険法第42条は保険給付を受ける権利の時効について定めているが、保険給付のうち傷病補償年金及び傷病年金は、同条の規定の対象になっていない。
 通勤による疾病の範囲は、通勤による負傷に起因する疾病のほか、業務上の疾病の範囲に準じて厚生労働大臣告示において具体的に疾病の種類が列挙されている。
 労働者が、直接に住居と出張先との間を合理的な経路及び方法により往復することは、通勤に準ずるものと解され、これによる負傷、疾病、障害又は死亡は、通勤災害とみなされる。
解答 C
 


〔問〕  特別加入に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 特別加入者に係る休業補償給付は、業務上負傷し、又は疾病にかかり、療養のため当該事業に従事することができないことに加え、そのために所定の給付基礎日額に相当する額の収入が失われた場合に限り、支給される。
 特別加入保険料が滞納されている期間中に当該特別加入者について生じた事故に係る保険給村については、政府は、その全部又は一部を行わないことができる。
 特別加入者に係る業務災害及び通勤災害の認定については、その就業上の地位その他の事情を考慮して厚生労働大臣が指針を定める。
 特別支給金は、労働者に対する災害補償の企業内上積みとしての経緯に由来するものであるので、特別加入者の業務災害及び通勤災害に関しては、支給は行われない。
 海外派遣者の業務災害又は通勤災害が当該派遣された地域における不法滞在中に生じた事故によるものである場合には、政府は、保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
解答 B
 


〔問〕  労災保険の保険給付と他の公的保険の保険給付との関係に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
    なお、この間において「厚生年金保険の障害厚生年金等」とは、「厚生年金保険法の規定による障害厚生年金又は国民年金法の規定による障害基礎年金(国民年金法第30条の4の規定による障害基礎年金を除く。)」のことである。
 同一の事由により厚生年金保険の障害厚生年金等と併給される場合における休業補償給付又は休業給付の額は、政令所定の率を乗じて減額調整された額(政令所定の額を下回るときは、当該政令所定の額)となる。
 同一の事由により厚生年金保険の障害厚生年金等と併給される場合における傷病補償年金又は傷病年金の額は、政令所定の率を乗じて減額調整された額(政令所定の額を下回るときは、当該政令所定の額)となる。
 同一の事由により厚生年金保険の障害厚生年金等と併給される場合における障害補償年金又は障害年金の額は、政令所定の率を乗じて減額調察された額(政令所定の額を下回るときは、当該政令所定の額)となる。
 同一の事由により厚生年金保険法の規定による障害手当金と併給される場合における障害補償一時金又は障害一時金の額は、政令所定の率を乗じて減額調整された額(政令所定の額を下回るときは、当該政令所定の額)となる。
 同一の事由により厚生年金保険法の規定による遺族厚生年金又は国民年金法の規定による遺族基礎年金若しくは寡婦年金と併給される場合における遺族補償年金又は遺族年金の額は、政令所定の率を乗じて減額調整された額(政令所定の額を下回るときは、当該政令所定の額)となる。
解答D
 


〔問〕  損害賠償との調整に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 政府は、保険給付の原因である事故が第三者の行為によって年じた場合において、保険給付を受けるべき者が当該第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、その価額の限度で保険給付をしないことができる。この場合において、対象となる保険給付は、災害発生後3年以内に支給事由が生じた保険給付(年金たる保険給付については、この3年間に係るものに限る。)とされている。
 政府は、保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合において、保険給付をしたときは、その給付の価額の限度で、受給者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。この場合において、対象となる保険給付は、災害発生後3年以内に支給事由が生じた保険給付(年金たる保険給付については、この3年間に係るものに限る。)とされている。
 労働者又はその遺族が事業主から損害賠償を受けることができる場合であって、保険給付(一定のものを除く。)を受けるべきときに、同一の事由について損害賠償(当該保険給付によっててん補される損害をてん補する部分に限る。)を受けたときは、政府は、厚生労働大臣が定める基準により、その価額の限度で保険給付をしないことができる。
 企業内の労災補償は、労災保険の保険給付の上積みとして行われるのが通例であるので、労働協約、就業規則その他の諸規程からみて労災保険の保険給付に相当するものであることが明らかでない限り、保険給付の支給調整は行われない。
 特別支給金は、保険給付としてではなく労働福祉事業の一環として支給されるものであるが、各保険給付に対応してそれと一体的に支給されるものであり、その法的性格も保険給付と実質的に同じく損害てん補の性質を有するので、その価額の限度において、保険給付とともに損害賠償との調整が行われる。
解答 E
 


〔問〕  保険給付を受ける権利の時効に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 休業補償給付又は休業給付を受ける権利の時効は、当該傷病に係る療養のため労働することができないために賃金を受けない日ごとに、その翌日から進行する。
 障害補償給付又は障害給付を受ける権利の時効は、当該傷病が治って障害が残った日の翌日から進行する。
 遺族補償給付又は遺族給付を受ける権利の時効は、被災労働者が死亡した日の翌日から進行する。
 葬祭料又は葬祭給付を受ける権利の時効は、葬祭が行われた日の翌日から進行する。
 介護補償給付又は介護給付を受ける権利の時効は、支給事由が生じた月の翌月の初日から進行する。
解答 D
 


〔問〕  保険給付の費用等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 通勤災害により療養給付を受ける労働者は、500円を超えない範囲内で厚生労働省令で定める額の一部負担金を徴収される。
 政府は、事業主が故意又は車大な過失によって生じさせた業務災害の原因である事故について保険給付を行ったときは、労働基準法の規定による災害補償の価額にかかわらず、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部を当該事業主から徴収することができる。
 事業主が故意又は重大な過失により保険関係の成立に係る届出を怠っている間に生じた事故については、政府は、保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
 事業主が故意又は重大な過失により一般保険料を納付しない期間(督促状に指定する期限後の期間に限る。)中に生じた事故については、政府は、保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
 国庫は、予算の範囲内で、労働者災害補償保険事業に要する費用の一部を補助することができる。
解答 E
 


〔問〕  労働保険の保険料の徴収等に関する法律(以下「徴収法」という。)第12条第2項の規定による労災保険率に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 労災保険率は、政令で定めるところにより、労災保険法の適用を受けるすべての事業の過去3年間の業務災害及び通勤災害に係る災害率並びに労働福祉事業として行う事業の種類及び内容を考慮して厚生労働大臣が定める。
 労災保険率は、政令で定めるところにより、労災保険法の適用を受けるすべての事業の過去5年間の業務災害及び通勤災害に係る災害率並びに労働福祉事業として行う事業の種類及び内容その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める。
 労災保険率は、政令で定めるところにより、労災保険法の適用を受けるすべての事業の過去5年間の業務災害及び通勤災害に係る災害率並びに特別加入者に係る保険給付に要した費用の額、労働福祉事業として行う事業の種類及び内容その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める。
 労災保険率は、政令で定めるところにより、労災保険法の適用を受けるすべての事業の過去3年間の業務災害及び通勤災害に係る災害率並びに特別加入者に係る保険給付に要した費用の額、労働福祉事業として行う事業の種類及び内容を考慮して厚生労働大臣が定める。
 労災保険率は、政令で定めるところにより、労災保険法の適用を受けるすべての事業の過去3年間の業務災害及び通勤災害に係る災害率並びに二次健康診断等給付に要した費用の額、労働福祉事業として行う事業の種類及び内容その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める。
解答 E
 


〔問〕  労働保険料に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 事業主は、増加後の保険料算定基礎額の見込額が増加前の保険料算定基礎額の見込額の100分の200を超え、かつ、増加後の保険料算定基礎額の見込額に基づき算定した概算保険料の額との差額が13万円以上であるときは、その日から30日以内に、増加後の見込額に基づく労働保険料の額と納付した労働保険料の額との差額を所定の申告書に添えて納付しなければならない。
 事業主は、減少後の保険料算定基礎額の見込額が減少前の保険料算定基礎額の見込額の100分の50を下回り、かつ、減少後の保険料算定基礎額の見込額に基づき算定した概算保険料の額との差額が10万円以上であるときは、その日から30日以内に、減少後の見込額に基づく労働保険料の額と納付した労働保険料の額との差額につき所定の申告書を提出することにより、還付を受けることができる。
 有期事業であって、納付すべき概算保険料の額が75万円以上のもの又は当該事業に係る労働保険事務の処理が労働保険事務組合に委託されているもの(事業の全期間が6月以内のものを除く。)についての事業主は、概算保険料申告書を提出する際に延納の申請をした場合には、その概算保険料を、その事業の全期間を通じて、所定の各期に分けて納付することができる。
 労働保険料その他徴収法の規定による徴収金を納付しない者があるときは、政府は、期限を指定して督促しなければならない。この場合において、督促状により指定すべき期限は、督促状を発する日から起算して10日以上経過した日でなければならない。
 事業主が預貯金の払出しとその払い出した金銭による印紙保険料以外の労働保険料の納付をその預貯金口座のある金融機関に委託して行うことを希望する旨を申し出た場合に、それが政府によって承認されるのは、その納付が確実と認められ、かつ、その申出を承認することが労働保険料の徴収上有利と認められるときに限られる。
解答 B
 


〔問10〕  継続事業(一括有期事業を含む。)に係る労災保険率のいわゆるメリット制に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 メリット制の適用を受けることができる事業は、連続する3保険年度中の各保険年度において次のいずれかに該当する事業である。
@ 100人以上の労働者を使用する事業
A 20人以上100人未満の労働者を使用する事業であって、所定の要件を満たすもの
B 建設の事業及び立木の伐採の事業であって、当該保険年度の確定保険料の額が100万円以上であるもの
 メリット制は、その適用を受けることができる事業であって、連続する3保険年度中の最後の保険年度の末日において保険関係成立後3年以上経過したものについて、その連続する3保険年度の間におけるいわゆるメリット収支率を基礎として運用される。
 メリット収支率を算定する基礎となる保険給付の額には、特別支給金の額は含まれない。
 メリット収支率を算定する基礎となる保険給付の額には、特定の業務に長期間従事することにより発生する疾病であって厚生労働省令で定めるものにかかった者に係る保険給付の額は含まれない。
 メリット収支率を算定する基礎となる保険給付の額には、特別加入している海外派遣者に係る保険給付の額は含まれない。
解答 C
 


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