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第35回(平成15年)試験問題から   【択一式問題】

働基準法及び労働安全衛生法


〔問〕  労働基準法の総則等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 労働組合のない事業場において,労働基準法第36条の規定に基づく時間外労働・休日労働に係る労使協定(以下「36協定」という。)を締結する場合,労働者側の締結当事者たる「労働者の過半数を代表する者」を選出するときの当該事業場の労働者数の算定に当たっては,当該事業場に派遣されて現に指揮命令を受けて働いている派遣労働者も含めなければならない。
 労働基準法は、労働者及び使用者双方に対して、就業規則を遵守し、誠実に各々その義務を履行しなければならない旨定めている。
 ある労働者派遣事業が、所定の手続を踏まないで行われている違法なものであっても、当該労働者派遣事業の事業主が業として労働者派遣を行う行為は、「何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。」と規定する労働基準法第6条の中間搾取には該当しない。
 労働基準法及びそれに基づく命令の規定により事業主に申請等が義務づけられている場合において、当該申請等について事務代理の委任を受けた社会保険労務士がその懈怠により当該申請等を行わなかった場合には、その社会保険労務士は、同法第10条にいう「使用者」に該当するものであるので、その社会保険労務士を、当該申請等の義務違反の行為者として、同法の罰則規定に基づきその責任を問うことができる。
 労働組合はないが、会社の代表取締役以下の役員及び従業員全員で構成される「友の会」がある事業場において、そのほとんどすべての構成員が出席して開催された「友の会」の総会の後、会社役員のみが退席し部長など労働基準法第41条第2号に規定する監督又は管理の地位にある労働者(以下「管理監督者」という。)を含め当該総会に出席した当該事業場のほとんどすべての従業員が残っている場において、当該「友の会」の会長をしている労働者(管理監督者ではない。)が、36協定の労働者側の締結当事者たる「労働者の過半数を代表する者」を選出することを明らかにして実施された挙手により当該締結当事者として選出された場合には、その者は、法所定の要件を満たす「労働者の過半数を代表する者」とみることができる。
解答 A
 


〔問〕  労働基準法に定める労働契約等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 労働基準法第15条においては、使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については書面の交付により明示しなければならないこととされているが、労働時間については、始業及び終業の時刻、休憩時間、休日等のほか、残業(所定労働時間を超える労働〉の有無についても、書面の交付により明示しなければならないこととされている。
 一定の期間を契約期間とする労働契約により雇い入れられた労働者が、契約期間の途中で業務上負傷し、療養のため休業する場合には、使用者は、少なくとも当該休業期間中及びその後30日間は、当該労働契約を終了させることのないよう当該労働契約の契約期間を更新し、又は延長しなければならない。
 労働契約の締結に際し、労働者に対して書面の交付により明示しなければならないこととされている賃金(退職手当及び一定の賃金を除く。〉の決定及び計算に関する事項に係る書面の内容としては、当該事業場の就業規則を労働者に周知させる措置が講じられていれば、就業規則の規定と併せ当該事項が当該労働者について確定し得るものであればよく、例えば、当該労働者の採用時に交付される辞令であって当該就業規則に規定されている賃金等級が表示されたものでも差し支えないとされている。
 使用者は、労働者が退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあっては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、遅滞なくこれを交付しなければならない。
 労働契約の締結に際し労働者に対して書面の交付により明示しなければならないこととされている労働条件の多くは就業規則のいわゆる絶対的必要記載事項とも一致しているが、労働契約の締結に際し労働者に対して書面により明示しなければならないこととされている「就業の場所に関する事項」は、就業規則の絶対的必要記載事項とはされていない。
解答 B
 


〔問〕  労働基準法に定める賃金等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 ある会社においては、労働協約により、通勤費として、労働者に対して、6か月定期券を購入して支給しているが、このような通勤定期券は、労働基準法第11条の「賃金」と解される。
 1か月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には、控除した額)に100円未満の端数が生じた場合、50円未満の端数を切り捨て、それ以上を100円に切り上げて支払うことは、労働基準法第24条違反としては取り扱わないこととされている。
 労働基準法第37条は、使用者が第33条又は第36条第1項の規定により労働時間を延長した場合においては、その時間の労働については、一定の方法により計算した割増賃金を支払わなければならない旨規定しているが、これは当然に通常の労働時間に対する賃金を支払うべきことを前提とするものであるから、月給制により賃金が支払われる場合であっても、当該時間外労働については、その労働時間に対する通常の賃金を支払わなければならない。
 裁判所は、労働基準法第26条(休業手当)、第37条(割増賃金)などの規定に違反した使用者に対して、労働者の請求により、これらの規定により使用者が支払わなければならない金額についての未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができることとされているが、この付加金の支払に関する規定は、同法第24条第1項に規定する賃金の全額払の義務に違反して賃金を支払わなかった使用者に対しても、同様に適用される。
 労働安全衛生法第66条の規定による健康診断の結果に基づいて,使用者が,ある労働者について、私傷病のため、同法第66条の5第1項の定めるところに従い、健康診断実施後の措置として労働時間の短縮の措置を講じて労働させた場合には、使用者は、当該労働者に対し、労働の提供のなかった限度において賃金を支払わなくても差し支えない。
解答 D
 


〔問〕  労働基準法に定める解雇等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 労働基準法第20条では、使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前の予告をしなければならないと規定しているが、労働者側からする任意退職についても、就業規則その他に別段の定めがない場合には、同条の趣旨に照らして、少なくとも30日前の予告が必要であると解されている。
 使用者が労働者を解雇しようとする場合において、解雇の意思表示は、当該労働者に対し、当該解雇の理由を記載した書面を交付することにより行われなければならない。
 労働者によるある行為が労働基準法第20条第1項但書の「労働者の責に帰すべき事由」に該当する場合において、使用者が、即時解雇の意思表示をし、当日同条第3項の規定に基づいて所轄労働基準監督署長に解雇予告除外認定の申請をして翌日その認定を受けたときは、その即時解雇の効力は、使用者が即時解雇の意思表示をした日に発生すると解されている。
 使用者が、2か月の期間を定めて雇い入れた労働者を、雇入れ後1か月経過した日において、やむを得ない事由によって解雇しようとする場合には、解雇の予告に関する労働基準法第20条の規定が適用される。
 使用者が労働者を解雇しようとする日の30日前に解雇の予告をしたところ、当該労働者が、予告をした日から10日目に、業務上の負傷をし療養のため3日間休業したが、当該業務上の負傷による休業期間は当該解雇の予告期間の中に納まっているところから、当該解雇の効力は、当初の予告どおりの日に発生する。
解答 C
 


〔問〕  労働基準法に定める労働時間等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 労働基準法第38条の3に規定するいわゆる専門業務型裁量労働制を採用しようとする場合において、労働時間の算定については労使協定で定めるところによることとした場合に、当該協定に定めるべき時間は、1日及び1週間当たりの労働時間である。
 労働基準法第38条の4に規定するいわゆる企画業務型裁量労働制が適用される労働者については、深夜実に従事させたとしても、当該深夜業に係る割増賃金を支払う必要はない。
 いわゆる計画年休制度を採用している事業場で、労働基準法第39条第5項の規定に基づく労使協定によって年次有給休暇を与える時季に関する定めをした場合において、当該労使協定によって計画的付与の対象となっている労働者について計画年休期間中に労働させる必要が生じたときには、使用者は、相当程度の時間的余裕をもって行えば、当該労働者について、時季変更権を行使することができる。
 一斉休憩の原則が適用される事業場において、労働基準法第32条の3に規定するいわゆるフレックスタイム制を採用した場合には、使用者は、その対象とされる労働者については、就業規則において、各日の休憩時間の長さを定め、それをとる時間帯は労働者にゆだねる旨記載しておけば、特段の手続をしなくとも、休憩時間を一斉に与えなくても差し支えない。
 派遣中の労働者の派遣就業に関し、派遣先の事業主が、当該派遣労働者をフレックスタイム制の下で労働させる場合には、当該派遣労働者の派遣元の使用者が労働基準法に定める所要の手続を行う必要がある。
解答 E
 


〔問〕  労働基準法に定める年少者、女性等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 保健衛生の事業については、労働者に休憩を一斉に与える必要はないので、満18才に満たない労働者についても、特段の手続をしなくとも、休憩時間を一斉に与える必要はない。
 使用者は、妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)が請求した場合においては、深夜業をさせてはならないが、この規定は、妊産婦であっても管理監督者に該当するものには適用されない。
 使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならないが、この規定は、妊娠中の女性であって管理監督者に該当するものにも適用される。
 生後満1年に達しない生児を育てる労働者は、労働基準法第一34条の休憩時間のほか、1日2回各々少なくとも30分、その生児を育てるための時間を請求することができる。
 労働基準法施行規則において、使用者は、労働者に、いわゆる一か月単位の変形労働時間制、フレックスタイム制、一年単位の変形労働時間制又は一週間単位の非定型的変形労働時間制により労働させる場合には、育児を行う者その他特別の配慮を要する者については、これらの者が育児等に必要な時間を確保できるような配慮をしなければならない旨規定されている。
解答 C
 


〔問〕  労働基準法に定める安全衛生等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 使用者は、満18才に満たない者を坑内で労働させてはならず、また、満18才以上の女性についても、臨時の必要のため坑内で行われる業務で厚生労働省令で定めるものに従事する者以外の者及び厚生労働省令で定める妊産婦については、坑内で労働させてはならない。
 労働基準法第36条第1項ただし書においては、36協定を締結し、所轄労働基準監督署長に届け出た場合であっても、坑内労働その他厚生労働省令で定める危険な業務又は健康上特に有害な業務の労働時間の延長は、1日について2時間を超えてはならないとされている。
 労働基準法施行規則において、使用者は、労働者が就業中又は事業場若しくは事業の附属建設物内で負傷し、疾病にかかり、又は死亡した場合には、遅滞なく医師に診断させなければならない旨規定されている。
 使用者は、妊産婦以外の女性についても、妊産婦の就業が禁止される業務のうち女性の妊娠又は出産に係る機能に有害である業務として厚生労働省令で定めるものに就かせてはならない。
 使用者は、事業の附属寄宿舎について、換気、採光その他労働者の健康、風糸己及び生命の保持に必要な措置を講じなければならず、当該措置の基準は、厚生労働省令で定めることとされている。
解答 B
 


〔問〕  労働安全衛生法に定める総則、雑則等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 労働安全衛生法の主たる義務主体である「事業者」とは、法人企業であれば当該法人そのものを指している。
 事業者は、労働安全衛生法上、職場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならない責務を負っている。
 労働安全衛生法においては、労働基準監督官のみならず、産業安全専門官及び労働衛生専門官についても、同法の規定によるそれぞれの事務を行うため必要があると認めるときは、事業場に立ち入り、関係者に質問し、帳簿、書類その他の物件を検査し、若しくは作業環境測定を行い、又は検査に必要な限度において無償で製品、原材料若しくは器具を収去することができることとされている。
 労働安全衛生法においては、建設工事の注文者等仕事を他人に請け負わせる者は、当該仕事を請け負った事業者から、当該仕事による労働災害の発生を防止するためにとるべき措置についての教示を求められたときは、これを教示しなければならないこととされている。
 労働基準監督署長は、労働安全衛生法を施行するため必要があると認めるときは、同法に基づく規則により報告が義務づけられている事項(例えば労働安全衛生規則第97条第1項の規定に基づく労働者死傷病報告など)以外の事項であっても、事業者に対し、報告をさせる理由を通知することにより必要な事項を報告させることができる。
解答 D
 


〔問〕  労働安全衛生法に定める健康診断等に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 事業者は、事業に附属する食堂又は炊事場における給食の業務に従事する労働者に対し、その雇入れの際又は当該業務への配置替えの際及び1年以内ごとに1回、定期に、検便による健康診断を行わなければならない。
 事業者は、いわゆるパートタイム労働者に対しても、その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の3分の2以上の場合には、労働安全衛生法第66条に規定する健康診断を実施しなければならない。
 いわゆる一般健康診断において、ある労働者が要精密検査と診断された場合、事業者は、当該一般健康診断実施義務の一環として、当該精密検査を、その責任において行わなければならない。
 常時50人以上の労働者を使用する事業者は、常時使用する労働者に対し、1年以内ごとに1回、定期に、歯及びその支持組織に関し、歯科医師による健康診断を行わなければならない。
 事業者が労働安全衛生規則第52条の規定に基づき所轄労働基準監督署長に提出すべき定期健康診断結果報告書には、当該健康診断を当該事業場の産業医が行わず企業外の健康診断実施機関が実施した場合であっても、当該事業場の産業医の記名押印又は署名がなされなければならない。
解答 E
 


〔問10〕  労働安全衛生法に定める労働安全コンサルタント、労働衛生コンサルタント等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 事業者は、2人以上の安全管理者を選任する場合においては、そのうちの1人を除いては、その事業場に専属の者でない外部の労働安全コンサルタントを安全管理者として選任しても差し支えない。
 労働安全衛生法第12条の2の規定による安全衛生推進者の選任に当たっては、その事業場に専属の者を選任しなければならないが、労働安全コンサルタント又は労働衛生コンサルタントから選任する場合には、当該事業場に専属の者でなくとも差し支えない。
 労働安全衛生法においては、労働安全コンサルタント又は労働衛生コンサルタントでない者は、労働安全コンサルタント若しくは労働衛生コンサルタント又はこれらに類似する名称を用いてはならない旨規定されている。
 都道府県労働局長は、労働安全衛生法の規定により事業者に対し安全衛生改善計画を作成すべきことを指示した場合において、必要があると認めるときは,当該事業者に対し、併せて、当該計画の実施状況について、一定の期間ごとに労働安全コンサルタント又は労働衛生コンサルタント(以下「コンサルタント」という。)による安全衛生監査を受けるべきことを勧奨することができる。
 労働安全衛生法においては、コンサルタントは、コンサルタントの信用を傷つけ、又はコンサルタント全体の不名誉となるような行為をしてはならず、コンサルタントがこれに違反した場合には、厚生労働大臣はその登録を取り消さなければならない旨規定されている。
解答 B
 

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