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第35回(平成15年)試験問題から   【択一式問題】

労働者災害補償保険法
 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。)


〔問〕  給付基礎日額に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
なお、以下において「労災保険法」とは「労働者災害補償保険法」のことであり、「労災保険」とは「労働者災害補償保険」のことである。
 労災保険法による保険給付(療養補償給付及び療養給付並びに二次健康診断等給付を除く。)の額の算定には、原則として、労働基準法第12条の平均賃金に相当する額の給付基礎日額を用いるが、年金たる保険給付(療養開始後1年6か月を経過した日以後の休業補償給付又は休業給付を含む。)については、厚生労働大臣が、厚生労働省令で定める年齢階層ごとに、毎年の賃金構造基本統計における常用労働者の平均賃金月額を基準として定める給付基礎年額を用いる。
 給付基礎日額は、労働基準法第12条の平均賃金に相当する額とされているが、この平均賃金相当額を給付基礎日額とすることが適当でないと認められるときは、厚生労働省令で定めるところによって所轄労働基準監督署長が算定する額が給付基礎日額とされる。
 休業補償給付又は休業給付の額の算定の基礎として用いる給付基礎日額は、四半期(1〜3月、4〜6月、7〜9月、10〜12月)ごとの毎月勤労統計における労働者1人当たり平均給与額が100分の110を超え、又は100分の90を下るに至った場合には、その上昇し、又は低下した四半期の次の四半期から、その上昇し、又は低下した比率を乗じてスライドされた額となる。
 障害補償一時金若しくは遺族補償一時金又は障害一時金若しくは遺族一時金の額の算定に用いる給付基礎日額のスライドは、休業補償給付又は休業給付の額の算定に用いる給付基礎日額のスライドに準ずる。
 給付基礎日額に1円未満の端数があるときは、これを切り捨てるものとする。
解答 B
 


〔問〕  未支給の保険給付(遺族補償給付及び遺族給付に関するものを除く。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。以下この間において同じ。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。
 未支給の保険給付を受けるべき者の順位は、配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹の順序による。
 未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その1人がした請求は、全員のためその全額についてしたものとみなされ、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなされる。
 保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、死亡した者が死亡前にその保険給付を請求していなかったときに、自己の名でその保険給付を請求することができるのは、死亡した者の相続人である。
 未支給の保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき未支給の保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の相続人が、その未支給の保険給付の請求権者となる。
解答 D
 


〔問〕  療養補償給付又は療養給付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 療養の給付の範囲については、労災保険法第13条第2項各号に定められているが、いずれも「政府が必要と認めるものに限る」とされており、その具体的な範囲については、厚生労働大臣が告示で定めている。
 療養の費用が支給されるのは、療養の給付をすることが困難な場合のほか、療養の給付を受けないことについて労働者に緊急やむを得ない事情がある場合に限られる。
 労災保険におけるリハビリテーション医療とは、業務上の事由又は通勤による傷病により療養中の労働者に対して当凝傷病に係る本来の治療に加え、理学療法、作業療法等を個々の症例に応じ総合的に実施して、労働能力の回復を図り職場復帰への医学的指針を与えるまでの一連の行為をいい、療養補償給付又は療養給付の一環として行うものである。
 療養補償給付又は療養給付を受けようとする者は、療養の給付又は療養の費用の支給のいずれについても、所定の請求書を当該療養に係る病院若しくは診療所、薬局又は訪問看護事業者を経由して所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
 二次健康診断等給付は、労災保険法第29条第1項の労働福祉事業として設置された病院若しくは診療所又は都道府県労働局長が療養の給付を行う病院若しくは診療所として指定した病院若しくは診療所において行う。
解答 C
 


〔問〕  保険給付に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 労働者が業務上の傷病による療養のため労働することができないために賃金を受けない場合には、その第1日日から第3日日までは使用者が労働基準法第76条の規定に基づく休業補償を行い、第4日日からは休業補償給付が支給される。
 労働者が通勤による傷病に係る療養のため労働することができないために賃金を受けない場合には、使用者による休業補償はないが、給付費用の一部負担金に相当する額を減額した休業給付が第1日日から支給される。
 労働者が業務上の事由又は通勤による傷病に係る療養のため所定労働時間のうちその一部分についてのみ労働する日に係る休業補償給付又は休業給付の額は、給付基礎日額(労災保険法第8条の2第2項第2号に定める額(以下この間において「最高限度額」という。)を給付基礎日額とすることとされている場合にあっては、同号の適用がないものとした場合における給付基礎日額〉から当該労働に対して支払われる賃金の額を控除して得た額(当該控除して得た額が最高限度額を超える場合にあっては、最高限度額に相当する額)の100分の60に相当する額である。
 業務上の事由又は通勤により負傷し、又は疾病にかかった労働者が、療養開始後1年6か月を経過した日以後において当該傷病が治っておらず、かつ、当該傷病による障害の程度が厚生労働省令で定める傷病等級に該当し、又は該当することとなったときは、その状態が継続している間、当該労働者に対して傷病補償年金又は傷病年金が支給され、これらの年金を受ける者には休業補償給付又は休業給付は支給されない。
 傷病補償年金又は傷病年金は、政府の職権によって支給が決定されるものであるから、これを受ける権利に関して労災保険法では時効について定めていないが、支給が決定された年金の支払期ごとに生ずる請求権については、会計法上の時効の規定が適用される。
解答 B
 


〔問〕  保険給付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者については、その保険給付に相当する金額の全部又は一部を政府によって徴収されるほか、労災保険法上の罰則が適用される。
 年金たる保険給付を受ける権利を有する者が死亡したが、死亡した月の翌月以後の分として当該年金たる保険給付の過誤払が行われた場合において、当該過誤払による返還金に係る債権に係る債務の弁済をすべき者に支払うべき保険給付があるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該保険給付の支払金の金額を当該過誤払による返還金に係る債権の金額に充当することができる。
 保険給付を受ける権利を有する者が、正当な理由がなくて、所定の届出をせず、若しくは書類その他の物件の提出をせず、又は行政庁の報告命令、受診命令等に従わないときは、政府は、保険給付の全部又は一部の支給を取り消し、その返還を命ずることができる。
 保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合において保険給付を受けるべき者が当該第三者から同一の事由について損害賠償を受けることができるときは、政府は、その価額の限度で保険給付をしないことができる。
 行政庁は,保険給付に関して必要があると認めるときは、保険給付を受け、又は受けようとする者の診療を担当した医師その他の者に対して、当該診療について報告又は診療録その他の物件の提示を命ずることができ、当該報告又は物件の提示を拒んだ場合には、政府は、保険給付の支払を一時差し止めることができる。
解答 B
 


〔問〕  障害補償給付又は障害給付を支給すべき身体障害の障害等級は、労働者災害補償保険法施行規則別表第1に定められているが、同表に掲げる身体障害が二以上ある場合における身体障害の障害等級として、誤っているものはどれか。
 第4級及び第5級の身体障害がある場合、第2級
 第7級及び第8級の身体障害がある場合、第5級
 第9級及び第14級の身体障害がある場合、第9級
 第10級及び第12級の身体障害がある場合、第9級
 第9級、第11級及び第13級の身体障害がある場合、第8級
解答 A
 


〔問〕  遺族補償給付又は遺族給付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 遺族補償給付又は遺族給付を受ける権利を有する者が2人以上あるときは、遺族補償給付又は遺族給付の額は、労災保険法別表第1に規定する額をその人数で除して得た額となる。
 婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者は、婚姻の届出をした配偶者がいない場合に限り、配偶者として遺族補償給付又は遺族給付を受けることができる。
 遺族補償年金又は遺族年金を受ける権利を有する者の権利が消滅した場合において、他に当該遺族補償年金又は遺族年金を受けることができる遺族がなく、かつ、当該労働者の死亡に関し支給された遺族補償年金又は遺族年金の合計額が、当該権利が消滅した日において労働者の死亡の当時遺族補償年金又は遺族年金を受けることができる遺族がない場合に該当することとなるものとしたときに支給されることとなる遺族補償一時金又は遺族一時金の額に厚生労働大臣が定める率を乗じて得た額に満たないときは、その差額に相当する額の遺族補償一時金又は遺族一時金が支給される。
 保険給付を受ける権利は、労災保険法第12条の5第2項の規定により、他者に譲り渡すことができないが、遺族補償給付又は遺族給付を受ける権利に関しては、例外的に、先順位の遺族がその権利を次順位の遺族に譲り渡すことが可能である。
 遺族補償年金前払一時金又は遺族年金前払一時金の支給を受ける権利は、5年を経過したときは、時効によって消滅する。
解答 
 


〔問〕  保険関係に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
なお,以下において「労働保険」とは,労災保険及び雇用保険の総称である。
 労災保険に係る労働保険の保険関係は、労災保険法の適用事業が開始された日の翌日に成立する。
 労災保険に係る労働保険の保険関係は、当該保険関係が成立している事業が廃止され、又は終了した日に消滅する。
 労働保険の保険関係が成立した事業の事業主は、その成立した日から起算して15日以内に、所定の事項を政府に届け出なければならない。
 労働保険の保険関係が消滅した事業の事業主は、その消滅した日の翌日から起算して15日以内に、所定の事項を政府に届け出なければならない。
 労働保険の保険関係が成立している事業の事業主は、保険関係の成立の届出に係る事項のうち所定の事項に変更があったときは、変更を生じた日の翌日から起算して10日以内に、その旨を政府に届け出なければならない。
解答 E
 


〔問〕  次の記述のうち,正しいものはどれか。
    なお、以下この間において「徴収法」とは、「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」のことである。
 建設の事業及び立木の伐採の事業が数次の請負によって行われる場合には、徴収法の規定の適用については、その事業を一の事業とみなし、元請負人のみが当該事業の事業主となる。
 二以上の事業が次の要件に該当する場合には、徴収法の適用については、その全部が一の事業とみなされる。
 @ 事業主が同一人であること。
 A それぞれの事業が、事業の期間が予定される事業であること。
 B それぞれの事業の規模が、厚生労働省令で定める規模以下であること。
 C それぞれの事業が、他のいずれかの事業の全部又は一部と同時に行われること。
 D いずれの事業も数次の請負によって行われるものでないこと。
 E その他厚生労働省令で定める要件に該当すること。
 第1種特別加入保険料率は、労災保険法第33条第1号及び第2号の中小事業主等が行う事業についての労災保険率から、通勤災害に係る災害率を考慮して厚生労働大臣の定める率を減じた率である。
 第2種特別加入保険料率は、労災保険法第33条第3号及び第4号の一人親方等の行う事業と同種若しくは類似の事業又は同条第5号の特定作業者の従事する作業と同種若しくは類似の作業を行う事業についての業務災害及び通勤災害に係る災害率(一定の者に関しては、当該同種若しくは類似の事業又は当該同種若しくは類似の作業を行う事業についての業務災害に係る災害率)、労働福祉事業として行う事業の種類及び内容その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める。
 第3種特別加入保険料率は、労災保険法第33条第6号及び第7号の海外派遣者が従事する事業と同種又は類似の事業についての労災保険率と同じ率である。
解答 D
 


〔問10〕  次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 政府は,保険年度の中途において、一般保険料率、第1種特別加入保険料率、第2種特別加入保険料率又は第3種特別加入保険料率の引上げを行ったときは、労働保険料を追加徴収するものとされている。
 政府は,労働保険料を追加徴収する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、事業主に対して、期限を指定して、その納付すべき労働保険料の額を通知しなければならない。
 政府は,保険年度の中途において、一般保険料率、第1種特別加入保険料率、第2種特別加入保険料率又は第3種特別加入保険料率の引下げを行った場合において、当該引下げに相当する額の労働保険料が厚生労働大臣の定める額を超える事業があるときは、その超える額に相当する金額を当該事業の事業主に還付するものとされている。
 政府は、労働保険料を追加徴収する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、事業主の申請に基づき、その者が納付すべき労働保険料を延納させることができる。
 政府は、労働保険料を納付しない者にその納付を督促したときは、原則として、労働保険料の額につき年14.6%の割合で、納期限の翌日からその完納又は財産差押えの日の前日までの日数により計算した延滞金を徴収する。
解答 C
 

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